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自己破産手続きとは、債務者の財産を清算する手続きです。(破産法《以下「破」と略称する》2条1項)。自己破産とは、債務者自らが破産手続きを申し立てる場合をいいます。
債務者が破産を申し立てる目的は債務を免れることですから、破産とは免責手続も含めた意味です。
最大のメリットは、免責許可を得ることにより、債務が免責されることです。ただし、公租公課など限られた非免責債権はそのまま残ります(破253条1項)。
任意整理は、利息制限法に引き直した残元本を数年で分割返済することが一般的です。従って、債務の減少額という点では破産するほうが経済的に圧倒的に有利です。
破産を申し立てると破産債権の行使は破産手続によらなければならず、破産財団に属する財産に対する強制執行等が停止します(破100条・42条)。国税滞納処分等もできなくなります(破43条)。任意整理の場合には強制執行等は停止しません。
破産手続は、裁判所の関与のもとに行われ、破産管財人がつく場合には、強制力を背景に資産調査が行われることから、債権者の納得を得ることは容易です。
しかし、任意整理では、関係当事者全員の合意が得られなければなりません。債務者の申告に基づくため、債権者から財産を隠匿しているのではないかなどと疑いの目で見られることもあり、そのような債権者に対する説明に困難な場合もあります。
破産の場合、一定の資格にあっては、破産手続開始を申し立てることによって、その資格が復権(免責許可の決定が確定すると復権します)するまでのいくらかの期間制限されます(破255条)。
いくつかの資格を例示すると、警備員(警備業法14条1項・3条1号)、建設業者(建設業法8条1号)、宅地建物取引業者(宅建業法5条1項1号)、生命保険募集人及び損害保険代理店(保険業法279条1項1号)などがあります。
なお、商法が改正されて、平成18年5月に施行された会社法においては、破産は取締役の欠格事由ではなくなりました(会社法331条参照)。
任意整理は、民法上の和解契約あるいは準消費貸借契約の締結ですから、このような資格制限は生じません。
破産を申し立てると、申立人は財産管理処分権を喪失するため(破78条1項)、自宅や自営業者の工場などは破産財団として換価・配当されることがあります。したがって、自宅等を残したい場合は、破産手続を選択しにくくなります。
そのため、債務者が自宅を手放すことを強く回避したがることもよくあります。なお、この場合でも親族などの協力を得て破産管財人から親族が買取る事も可能ですので、ご相談下さい。
選挙権及び被選挙権は制限されません(公職選挙法11条参照)。戸籍や住民票に破産の事実を記載されることもありません(戸籍法第3章、住民基本台帳法7条参照)。