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名古屋総合法律事務所・取扱業務、相続・遺言・相続税

生前の相続税対策 相続税をいかに減少できるか。

  1. 平成18年(平成18年1月~12月)相続が開始した被相続人数(死亡者数)は、約108万人、このうち相続税の課税対象となった被相続人数は、約4万5千人で、課税割合は、4.2%となっています。(国税庁平成19年12月時点)
  2. 基本的には、「5000万円プラス相続人一人につき1000万円」が基礎控除です。これを超える財産があれば、一応課税されると考えてください。この基礎控除額は、かなり大きな額になっています。
  3. 相続財産評価基準について
    相続財産が現金や預貯金であれば、その金額ははっきりしていますが、たとえば土地とか建物の場合は、その価値が変動したりして、はっきりとわかりません。
    国税庁では、たとえば土地については「路線価」(一般に、時価の80%相当と言われている)を、建物については固定資産評価額を使って評価するなど、各種の相続財産の評価について何を基準に行うかという「評価基準」を定めています。
    この評価基準で評価すると、土地建物は、一般的には実際の取引価格より、その価値がかなり低くなる傾向があります。とくに建物などでは、1億円で建てたものが5000万円くらいで評価されるということも起こります。
    アパートなどの貸家については、借家権の価額分が減額され、建物は固定資産評価額の70%に、土地は相続税財産評価額の85%に、評価額がさらに減額されます。
  4. 生命保険や死亡退職金には特別な非課税枠がある
    被相続人の生命保険金や死亡退職金には、それぞれに、相続人一人につき500万円、つまり、相続人が3人いれば1500万円までは課税対象から外されるのです。
  5. 小規模宅地等についての課税価格の計算の特例
    80%または50%の大幅な評価減がされます。被相続人等の事業(事業に準ずる不動産の貸付等を含む。)の用もしくは居住の用に供されていた宅地等のうち特定事業用等宅地等にあっては、400㎡までの部分、特定居住用宅地等にあっては240㎡までの部分、その他の宅地等にあっては200㎡までの部分については、その宅地等を取得した者の相続税の課税価格に算入すべきその宅地等の価額は、その宅地等の価額に次に掲げる宅地等の区分に応じ次に掲げる割合を乗じて計算した金額を控除した金額なります。
     ①特定事業用宅地等、特定居住用宅地等及び特定同族会社事業用宅地等に該当するもの・・  80%
     ②上記①以外のもの・・・50%
  6. 養子縁組による相続税額の引き下げの効果
    養子は1人又は2人まで(相法15条)法定相続人に算入されます。これにより、次の7に述べます基礎控除が1,000万円又は2,000万円多くなるうえに、各法定相続人の算出相続税の累進税率が軽減される効果もあり、相続税の税額が相当減額されます。
  7. 相続税額の計算
    以下①から③までの順序によって税額を計算します。
    [相続若しくは遺贈又は相続時精算課税に係る贈与により財産を取得した各人ごとに]
     ①取得財産額-(その者の負担する被相続人の債務+公租公課+葬式費用)=課税価格(A)
     ②(全員の課税価格の合計額(B)-遺産に係る基礎控除)×(各法定相続人の法定相続分  ×税率=算出税額
      各人ごとに算出したこの算出税額の総和=相続税の総額
     ③相続税の総額×各人の課税価格(A)/(B)-配偶者、未成年者等の税額控除(相続税額  の加算がある場合は、その加算をまず行う。)=各人の納付税額

この相続税の計算の説明

(1)遺産に係る基礎控除
各人の債務控除後の課税価格の合計額(総遺産額)から、〔5,000万円+1,000万円×法定相続人の数〕を遺産に係る基礎控除額として控除します。

 

(2)相続税の総額
(1)の基礎控除後の金額を、各法定相続人が、民法の法定相続分にしたがって相続したものとした場合の各取得金額に分け、これに税率を適用して算出した金額の合計額を相続税の総額とします。

相続税の計算表

各取得分の金額
率(%)
控除額(千円)
各取得分の金額
率(%)
控除額(千円)
10,000千円以下
10
-
100,000千円以下
30
7,000
30,000千円以下
15
500
300,000千円以下
40
17,000
50,000千円以下
20
2,000
300,000千円超
50
47,000

 

(3)各相続人等の相続税額
各相続人又は受遺者の相続税額は、(2)の相続税の総額を、それらの者が相続等によって取得した財産の価額により按分して算出した金額とします。

 

(4)相続税額の加算
相続又は遺贈により財産を取得した者が、被相続人の一親等の血族(その者の代襲相続人を含む。)及び配偶者以外の者である場合には、その者の相続税額にその20%相当額を加算します。ただし、いわゆる孫養子については、20%相当額が加算されます。

 

(5)相続時精算課税適用者の課税価格(省略)

 

(6)相続開始前3年以内に贈与があった者の課税価格(省略)

 

 8. 配偶者に対する相続税額については、税額軽減の規定があります。

  1. 被相続人の配偶者が、その被相続人からの相続又は遺贈により実際に取得した財産に対する相続税額については、次の算式により計算した税額軽減額が控除されます(法19の2)。
    税額軽減額=相続税の総額×(イ)全員の課税価格の合計額に配偶者の相続分を乗じて計算した金額相当額(1億6000万円の方が大きい場合は1億6000万円)と、(ロ)配偶者の課税価額(実際取得財産分に限る。)とのいずれか少ない金額/全員の課税価格の合計額
  2. 遺産の分割を要するものは申告期限から3年以内に分割により配偶者が実際に取得したもののみが軽減対象となります。なお、相続に関する訴えの提起などの分割できないやむをえない事情があるときは、税務署長の承認を受ければ、軽減対象となります。

9. 以上の方法で各相続人の相続税額が算出されます。
特に、上記8の配偶者に対する相続税額の税額軽減は、その額が大きくとても魅力的なのが現実です。しかし、重要なのは、上記7の相続税の総額をいかに減少できるかが、相続税の節税対策の基本なのです。配偶者の相続は、将来再び相続争いの原因を作ることにもなりかねない面があることが要注意です。

 

 

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